落馬のトラウマを乗り越えるには
 私の落馬経験は2回。初めの10鞍でのことです。両方ともインストラクターの指示の元輪乗り練習中です。一度は近くの道で交通事故があり衝突音で私の馬が驚いて跳ね(右左に3回横とび)耐え切れず腰から落ちて4日間入院しました。二度目は駆歩の歩幅が急に変わってずり落ちました。
 このような経験から輪乗りに恐怖感があり前かがみになってしまいます。未だに輪乗りも駆歩も満足にできません。毎回軽速足と正反動の練習でレッスン終了です。
 インストラクターからは形は出来ているので後は私の心の問題、と言われています。自分でも情けない思いです。このようなトラウマを乗り越える方法などはありますでしょうか?もう乗馬はあきらめた方が良いのでしょうか?

(40歳・女性・乗馬歴70鞍程度)
  速歩の練習ばかりではなく、駈歩をしたいのだけれど、落馬の恐怖心があり思うようにいかないということでしようか。そもそも70鞍で『輪のりも駈歩も満足にできる人』はいません。いたとしたらその人は天才です。
 インストラクターの方が、駈歩の準備段階として輪乗りを要求するのは理にかなった正しい方法です。そして輪乗りと落馬には因果関係はありません。あなたが落ちた原因は不足の事態で防ぎようがなかっ たかも知れませんが、もし上級者だったら同じケースでも落ちないで済んだかも知れません。
 例えば放牧中の馬が音に驚いて跳ねるでしょうか。跳ねたのは乗り手が馬の口を引っ張ったからで、別の対応をすれば防げた筈です。原因を考え、どう対応すれば良かったかを考えなければ、(また、同じケースで同じことが起こると考えて)落馬に対する恐怖は消えません。
 あなたが落馬の原因が馬のせいだとしか考えられないとしたら、乗馬をやめるのもやむをえないかも知れませんね。馬は繊細で気が小さく、物に驚きやすい動物で馬の性向を変えることはできませんが、乗り手がリーダーシップをとって馬を安心させれば、事故は防げると思います。
 一言付け加えますが、輪乗りはすべての運動の基本中の基本ですので、繰り返し練習して下さい。(あせらずじっくり一生で、70000鞍乗って名人になりましょう)

(ジョーバ博士)


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