正反動の速歩での反撞の抜き方について
 乗馬はすごく難しく、上達がなかなか見えにくいスポーツなのでしょうか。「こうするといいです」「そんなことをしたら絶対ダメです」、同じことをしても、指導者によって真逆のことをいわれたりして、混乱するばかりです。
 鞍にお尻をつけたまま乗っていられるにはどうしたらいいのかという質問には、「上に跳ね上げられる前に脚で挟めばいい」「挟んだらダメ、鐙も踏んじゃダメ。体の力を抜いて乗れば、吸収できるから」とかいわれます。(後者がほとんどです)
 でも力を抜いて速歩をしても、よっぽど反動の小さいお馬さんでしか、反動を殺すことができません。力を抜いただけではもちろん、下にお尻をつくように乗っても、反動が大きい場合どうやっても不可能なんです。
 一回でもできればそれが正しい方法だと信じられるし、楽しく精進できるのだろうけれど・・・。自分にはなぜ一回もできないのだろう、無重力の魔法でもあるのかしらと不思議に思っていました。
 そして鐙を踏まずに、「反動が高い」馬の反動を吸収して鞍に密着して乗っている模範騎乗を実物で(映像でもいいから)一度見てみたいと思ってきました。
 Mr.エドワード・ガルや中村公子さんの大会での騎乗をyoutubeで見ていると、鞍に吸い付いていて、それはそれは見事ですね。彼らも体の力を抜いて胴を蛇腹のようにして、反動を吸収しているのですか?だとしたら、彼らは鐙なしでも、反動の大きな馬に乗ってもお尻が鞍から離れないように乗れるということなのですよね?
 でもそういうことがどうしても信じられなくて、ずーっとモンモンとしていました。だけれど、博士のクリニックにツーポイントでお尻を少し浮かせながら乗る方法について(2001年6月29日反動の吸収について)書いてあったのを見つけ、「やっぱりこれでしょ!」とすご〜く嬉しくなりました。
 浮かしているように見えないくらい少しだけお尻を浮かして乗っているに違いないと想像していたとおりだったからです。
 ・・・ひょっとして、解釈が違いますか?練習だけはツーポイントでお尻を浮かせてやって、結局はお尻に体重を全部かけて乗るということですか?記事を読み返してみると、なんだかわからなくなってきました。
 確認になるかも知れませんが、鞍の動きにお尻を合わせるための真実の方法を教えてくださいませんか?またなぜ、指導員のいうことがこうもバラバラなのでしょうか?宜しくお願いします。

(56歳・女性・乗馬歴70鞍)
 正反動の速歩のときの反撞の抜き方をどうしたら良いか、ということだと思います。失礼ながらあなたの乗り方(あるいは考え方)には基本的な誤りがあります。(それが指導のせいかどうかは現場を見ていないので何ともいえませんが)
 ご質問の中に「お尻」という言葉が6回ありますが、馬はお尻で乗ってはいけません。どんな運動のときにも、鞍にお尻をつけてはいけないのです。(つけて良いのは座骨です)
 「反動を殺す」のでも「お腹で反動を抜く」のでもなく、馬の上下のリズムに合わせることが必要なのです。
 大切なのはリズムを取ることであって、お尻で乗ってはそれは不可能です。
 まず軽速歩で、座ったときにお尻を付けない様に練習しましょう。(腰がまっすぐ上下すればよいだけです)
 それが出来たらリラックスして、リズムを意識しながら、正反動で乗ってみて下さい。
 短い文章の中では説明しきれないところもあると思いますので、また質問して下さい。

(ジョーバ博士)


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